私が高校生のときの日本史の先生なのですが。
神主でもあったその先生はとてもユニークな方で、ある日、友人と社会科研究室で資料整理を手伝っていると・・・
「僕ね、手相を観ることができるんですよ」と言って私の手を観るなり、
「あー、ここね、これ金星帯っていうんだよ。これね、ある人は『変態』なんだよ。ハッハッハッハ!」
・・・(-_-;)。
まぁ、これがきっかけで手相を勉強することになるので、人生何が影響するかわかりませんね。
さて、本題ですが、切れ切れの金星帯です。先に書いておきますが、この金星帯がある・ないだけでは「変態(・・・アブノーマルといいますか)」とは
判断できず、その形状と関連する線を併せてみることになります。
感情線の上方に、中指と薬指の付け根を囲うように出る半円状の横線を『金星帯』といいますが、この中でも特に長短不規則な線から成り立つものを特に『エロスの線』といわれています。
島田秀平さんが『金星帯』を『エロ線』と名づけられてましたが、この金星帯すべてが『エロ』を示しているわけではありませんね。
おそらく、手相を学んだ方ならそこは踏まえているかと思いますが、このことだけが一人歩きすると、誤解が生じるかなぁ、なんてこともちょっと危惧したりします。
(まぁ、「変態線」よりはマシ?)
エロはエロティックの略で、確かにその一面も金星帯ありますが。
本来は「エロスの線」とあるように、エロスとはギリシャ神話でアフロディーテの子で、恋心と性愛を司る神、そして・エロースの名前がつけられているのです。
金星丘(親指の付け根の生命線で囲まれた膨らんだ部分)がその母であるアフロディーテが司るといわれて、金星帯がその子エロースの名がつけられているのです。
ちなみに、父は軍神アレースとされ、手相においては火星丘を司ります。
この金星帯は、感情線の一種とも考えられていて、長短不規則の線がその心のヒダの細やかさや繊細さを示し、人に対して敏感な人です。
また、相手に対する情感の表し方が濃(こま)やかだけでなく、その表現もとても雰囲気のあるものになり、独特のセンスがあっておしゃれな人が多いのです。
実際鑑定においては、この金星帯単体で観ることは難しく、感情線や知能線(頭脳線)の様子も併せて観ることが大切です。
金星帯と鎖状の感情線
たとえば、この下図のようにこの切れ切れの金星帯が出ていて、感情線が鎖状になっている場合。
この場合は、官能的逸楽を強く求めるようになり、異性との交渉が多くなる傾向になります。
金星帯と知能線(頭脳線)
切れ切れの金星帯があって、
長めの知能線(頭脳線)がくっきりと刻まれている場合。
この場合は、異性に対する欲求を文学や美術といった芸術や、服飾や芸能なのに洗練した形で表現する才能があります。
クリエイティブで、物づくりの相といえます。
東洋手相術でアブノーマルな金星帯は
東洋手相術では金星帯を『銀河紋』と呼ばれています。別名に『三日月紋』や『酒色紋』というのもあります。なかなか雰囲気のある呼び名ですね。
この銀河紋の中でも切れ切れの線が二重にも三重にもなって描かれているもはアブノーマルな性欲に惹かれやすいといわれています。
西洋手相術でも良く似た判断で、総じてセックスアピールがあってモテる人ともいえます。
直線的で描かれた金星帯は?
これはまた別記事に書きたいとは思いますが、直感力・霊感力の感受性がさらに強くなり、それぞれの意味する官能性もより鋭くなる傾向になるようです。